事業承継の幾多の紆余曲折を乗り越え
社員のチームワークと
イノベーションで解決する
船舶業界シェアNo1の衆知経営社長。
セムコ株式会社代表取締役社長
宗田 謙一朗 さんに学ぶ
所在地兵庫県神戸市
社長の事業定義
計測エンジニアリング業
- #液面計
- #コーチング
- #タンクモニタリング
- #流量計
- #タンクモニタリングシステム
- #レベルスイッチ
宗田 謙一朗 さんのココに学びたい
- 商品を通して会社の顔が見える!そんな会社でありたい
- 衆知経営:全員の知恵が経営の上で
より多く生かされれば生かされるほど、会社は発展する - 新卒採用中心:採用面談は、その学生本人の未来を問う
会得のヒント
「社員が働きやすい環境を創ること」が、社長の仕事。
Movie
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一つのエピソード
社員を信じ、社員からも会社を信用してもらう大切さの気づき。
社長になったばかりの頃は、プライドの塊だったと言う宗田。人の意見ははねつけ、強がりで余裕のない社長だった。「負けたらあかん、社長がやらないといけないと思い込み、相手を潰すタイプの社長でしたね!」と当時を振り返る。社長として孤立し、退職まで真剣に考えていた。しかし当時できたばかりのわが子のことを考えた。「この子に会社を辞めるような後姿は見せられないな!」と思いとどまり、社長として様々な学びを求めるようになる。そんな中コーチングに出会い、社内へ取り入れるようになる。
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成し遂げたこと
女性が活躍できる職場づくりは当たり前。働きやすさが会社の成長の原点。
宗田の社長就任を見届けるように、1年後先代社長は亡くなる。当時の社員はほとんどが宗田より年上のベテラン社員ばかり。チームで働くと言うよりは、個々バラバラで仕事している状況だった。社長就任後から新卒採用をはじめたが、中小企業である宗田の会社に来てくれるのは女性が多かった。そんな女性社員に活躍してもらえるよう様々な取り組みを行った。仕事と生活のバランス認定企業、ホワイト企業認定、健康優良企業認定などなど。そしてチームコーチングだ。今では宗田自身がチームコーチングを活用して他社の組織活性化のお手伝いをするまでになっている。
宗田謙一朗さんの想いを読み解くキーワード
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1
ないものをつくる 共に広がる。
- ● 先代創業者が常に言っていたこと。
- ● 創業の精神を、経営理念として掲げることができるようになった。
- ● セムコの社名の由来 Save Energy Manpower Corporation
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2
ヨーロッパの展示会に行って感じたこと。
- ● 商品を通して会社の顔が見える、商品の中に企業文化が反映している。
- ● 価格勝負ではなく、自分たちのオリジナリティを重視する。
- ● セムコらしさ、企業文化、企業ブランディングを意識する。
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3
真に働きやすい環境とは。
- ● 社員一人一人が活躍できる場作り。
- ● 心理的安全性の確保 意見の言いやすい環境、失敗してもカバーしてくれる関係。
- ● 社員を信頼し、仕事を任せ、社員から信頼され、経営できる関係。
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4
年間休日135日、女性比率50%超、年休取得率100%
- ● 結婚しても、引越ししても辞めずに働き続けられる仕組み。
- ● 会議運営にコーチングを導入 みんなで決める、社員が決めてくれる。
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5
社会課題解決で目指すもの。
- ● システムでお客様の人手不足を解決する。
- ● 船舶はデジタル化する ここに自社の技術を活かしたい。
宗田 謙一朗 さんの哲学
「企業は人なり」
自分が変わり、社員が変わり、組織が変われば
どんな危機でも乗り越えられる。
人財投資を決して怠らない企業でありたい。
Profile
宗田 謙一朗(そうだ・けんいちろう)
- 1973年
生まれ
信州大学教育学部卒業後、セムコ株式会社に入社 - 2005年
32歳で代表取締役に就任
NLP神経言語プログラミングやビジネスコーチング、チームコーチングなどを学び、社員の自主性を育てチームで一つの目標を達成するという組織開発を推進中
みちびらき・岩﨑 隆の着目ポイント!
大学卒業後、先代である父の病気ですぐにセムコに入社した宗田さん。大学に行くまで、父から事業継承のことなど一言も言われたことがなかったと言う。そんな宗田さんが、いろいろと悩みながら、一時は退職まで決意したにもかかわらず、社長として再起できたのは本当に素晴らしいと思います。人は変わることができる。中小企業の社長こそ宗田さんを見習って、社員を信頼し任せる経営を行って欲しい。
こんな方にはぜひお薦めです
- 2代目、3代目として事業を先代より引き継ぎながら、悩んでいる若い事業継承者
- 社員との関係性、会社の会議の在り方、組織の作り方を考えたい企業経営者