倉敷の街を育てた建築家・浦辺鎮太郎の
志を引継ぎ、ゲマインシャフト(市民主体の都市づくり)を掲げ、心を育む教育・
公共環境を仕掛ける、三代目建築家社長。

株式会社浦辺設計代表取締役

西村 清是 さんに学ぶ

所在地大阪府大阪市

社長の事業定義

建築的デザイン行為を通して都市と農村に関わる業

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西村 清是 さんのココに学びたい

  • 「公」のために自分の技術を使う。
    技師のDNAを大切にする。
  • 技術職である限り、プロ中のプロであれ!中途半端はダメ。
  • 建築単体でなく、美しい環境を、街並みを守り続けるための技術。

会得のヒント

利己主義からの脱却、
利他の心がないとゲマインシャフトは実願できない。

Movie

「大切にしている言葉」

  • 一つのエピソード

    原点は「世の中を変えたい!」。自分に何ができるのか。

    環境工学科に入社したのは環境問題に関心があったから。光化学スモッグ、水俣病など、世の中はこのままで大丈夫なのかとの思いがあった。そんな西村は大学を2年留年している。「衝撃的な絵を描いて世の中を変える」と宣言し、画家を目指すようになったのだ。美術学校へ行き、公募展、展覧会で新人賞などを獲得し認められるようになると、自分が認められるための絵を描くようになっていくことに気付き、画家の道をあきらめる。

  • 成し遂げたこと

    偉大な遺産を引き継ぐ困難、そのための意志と覚悟。

    浦辺鎮太郎が亡くなり、2代目社長からの西村への事業継承まではなかなか厳しい時代だった。大株主からの株式の買取依頼、顧客に広まった事務所の頑固なイメージの払拭、先代への退職金、債務超過、株の買取のための個人での多額の借金など。しかし、早くから取り入れていた3DCAD活用や、自分たちのアイデンティティ、浦辺鎮太郎の想いを引継ぐ設計事務所としてコンペでも着実に実績を上げ事務所の立て直しを図っていった。

西村清是さんの想いを読み解くキーワード

  • 1

    自分の意志が、縁を、道をつくる。

    • ● 大学の先生に厳しい会社を紹介してほしいと依頼。
    • ● 大学の成績は悪くても、自分の絵を認めてくれて入社が可能に。
    • ● 浦辺で学べば救われると考え、懸命に学び資格も早く取得した。
  • 2

    日本文化に根差した新しいものを創りたい。

    • ● 浦辺鎮太郎の設計でも、最初は理解できないものもあった。
    • ● 浦辺は営繕技師として何に価値を置いていたのか、を考えてみた。
    • ● 超えられなかったものが超えられるようになると、浦辺作品が理解できる。
  • 3

    「事務所を継承するつもりはなかった」が、決心したきっかけ。

    • ● 経営者になる前後15年間、事務所はまさにサバイバル時代。
    • ● このままでは事務所は終わる → 「単純に負けるのは嫌だ!自分しかいない!」
  • 4

    特技は2倍速、3倍速のギアチェンジ!?

    • ● 建築家は上から目線の人が多く、自分のイメージを顧客にも求めがち。
    • ● 仕事はスピードが大事、相手に時間を与えることが重要。
    • ● みんな理解しているが、まだまだ事務所のスタイルにはなっていない。
  • 5

    事務所の事業継承「浦辺SEVENを実現したい」

    • ● 本来経営者が一人で責任を負うのが原点かもしれないが・・・。
    • ● 若い人たちの拠り所が事務所、共同責任、まさにゲマインシャフトを実現する。

西村 清是 さんの哲学

会社は自分の悩みを救済し、方向性を、生き方を示してくれた。そして会社の存在は公であり、公に対して価値を提供するもの。個人の幸福追求と価値ある仕事を続けていくことが大切だ。

Profile

西村 清是(にしむら・きよし)

  • 1954年

    大阪市生まれ

  • 1979年

    大阪大学工学部環境工学課卒業
    浦辺建築設計事務所(現浦辺設計)入社

  • 2002年

    同社・取締役就任

  • 2006年

    代表取締役就任

株式会社浦辺設計

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株式会社藤木工務店
取締役専務・執行役員
倉敷支店長

伊澤 健二さま

推薦人さまからひと言

西村様は、倉敷市やクラボウ・大原家関連の倉敷の旧顧客との良好な関係を復活させるべく、初代浦辺社長の残した建物の耐震改修でのリノベーションやZEB化建替え事業などでまちづくりに大きく貢献されている。 顧客に対する情熱を持った提案力とプレゼン力、スピード感ある対応力そして三笑主義でのものづくりの姿勢には、パートナー建設会社として敬服しております

みちびらき・岩﨑 隆の着目ポイント!

建築設計士、技術者としての西村さんと、企業経営者としての西村さん。この両面を持ち合わせておられるところが西村さんの真骨頂だ。若いころから表現することが得意でコンペでもいい成績を上げていきながら、事務所経営が非常に厳しい時を経験し、経営者としても見事に復活させた。創業者の志を引継ぎながら、未来に向けた新たなる取り組みにも挑戦中。西村構想の竣工も近い。

こんな方にはぜひお薦めです

  • 建築・街づくり・コミュニティ創りなどに、興味関心ある経営者
  • 会社の継承について悩みを抱えている社長・役員・関係者の方
  • これから継承を考えている後継者、引き継いだばかりの社長
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