棚田を守り、里山文化で世界と交流する
脱サラ農家は決してあきらめなかった
有機栽培で人気の酒「風の森」の酒米や、
様々な価値を生み出す。

杉浦農園 Gamba Farm代表

杉浦 英二 さんに学ぶ

所在地奈良県御所市

社長の事業定義

棚田から生まれる価値提供業

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杉浦 英二 さんのココに学びたい

  • 山からの水の美しさを見ると、農薬は使えなかった。
  • 農家酒屋はなぜ生まれたのか?!
    農家の現実。日本農業の実態。
  • 5年後には事業継承し、自身はサポート、
    そして海外展開。

会得のヒント

平野と山地、その間にある中山間地は
日本中どこにでもあった里山。
街の人が来て癒される日本の原風景、
懐かしいと感じる場所を荒らしてはいけない!

Movie

「大切にしている言葉」

  • 一つのエピソード

    心が折れそうになった、でも諦めなかったことで希望が生まれた。

    脱サラして農業を始めた杉浦も、様々な問題に一人で立ち向かい、一時は農業をあきらめようかと思ったこともあるという。しかし海外ボランティアや、学生ボランティアを受け入れ、人の手を借りることが出来るようになった。また有機栽培のお米を酒蔵に納めるためにイベントを開催してみてはと考え、「秋津穂プロジェクト」を始めることも出来た。今では本当に多くのボランティアに支えられ、また彼らに貴重な体験を提供できているとも感じている。

  • 成し遂げたこと

    無農薬酒米で作られる人気のお酒と、
    “農家酒屋”の旗揚げ。

    農家の経営は厳しい。まして有機栽培となるとその作業はたいへんだ。農家酒屋とは、杉浦が作る有機の酒米を納める油長酒造からの提案で始まった、まだどこにもない取り組みだ。農家がお米を作り、そのお米で酒蔵が酒を仕込み、出来上がった酒をまたその農家が販売するという仕組み。農家の収益を少しでも上げるために考えられた。「里山の保全にしっかりと取り組んでいく、安全で美味しいお酒を届けるため農家酒屋としてこれからも頑張る。」と杉浦は言う。地域をあげて皆が協力してくれるからこそできる取り組みだ。

杉浦 英二さんの秘密に迫るキーワード

  • 1

    棚田の再生 日本の70%は里山。

    • ● 普通に農業経営を考えると棚田みたいなところには誰も来ない。
    • ● 棚田の田畑を維持することで野生動物との境界線ができる。
  • 2

    「無農薬の方がいい、有機栽培がいい」誰でもそう思うだろう!

    • ● 決定的に人手不足、一人では何もできない。
    • ● 農作物の価格が安すぎる、農業経営は成り立っていない。
    • ● 一度はあきらめかけたことも。ボランティアと共につくるプロジェクトの始動。
  • 3

    大学時代の恩師も、フードロス研究の学生も来てくれる。

    • ● 泥田を体感し、虫を見て、風を、暑さを感じてもらうといい気づきがある。
    • ● 今まで農家は閉鎖的だった。これからは多くの人に体験してもらうことが大切。
  • 4

    若者よ!地方に行こう!

    • ● 地方にこそチャンスがあり、地方が元気になるように移住しよう。
    • ● 大学生ボランティア、海外ボランティア、体験での学びがいっぱい。
    • ● 若い人と話せばいろいろアイデアも出てくる。
  • 5

    農業を楽しむ。楽しくない農業に顧客は振り向かない。

    • ● 棚田にある価値を常に探求する。
    • ● 里山交流を海外に広げる、農業体験を一つの事業にしたい。

杉浦 英二 さんの哲学

かつての里山のような
持続的な社会を、
農業を切り口に新しく
創っていく。

Profile

杉浦 英二(すぎうら・えいじ)

  • 1969年

    大阪府高槻市生まれ

  • 1995年

    近畿大学農学部卒業後、建設土木コンサルタント会社に就職

  • 2002年

    奈良県農業大学校に1年間研修

  • 2003年

    杉浦農園設立

農家酒屋(のうか・さかや) 杉浦農園Gamba Farm

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季刊さとびごころ
編集長

阿南 誠子さま

推薦人さまからひと言

書店で偶然見つけた植村直己の本を立ち読みして「冒険家になる!」と決めたら、もうランニングや筋トレを始めてしまう高校性であった杉浦さん。閃いたら一筋、闇雲に行動しちゃう危なっかしさが、周囲を応援させてしまう、そんな杉浦さんに取材で出会ったわたしも、今や応援団の一人です。

みちびらき・岩﨑 隆の着目ポイント!

杉浦さんは、すでに事業継承を考え、そしてその先を夢見ている。一人でできることは限られているが、多くの仲間、賛同してくれる人たちと共に里山保全の活動に取組んでいる。素晴らしい想いはやはり人を動かし、世の中を変える。農業と人と自然環境のバランスを考える人です。

こんな方にはぜひお薦めです

  • 就農を、里山保全を考えている人、事業として農業を考えている企業経営者
  • 有機農業に興味関心ある人、農家とのコラボ、新しいビジネスを考える企業家
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